2021年度活動計画
昨今全国で毎年のように発生する自然災害等について、大手メーカーや一部の建材・設備メーカーに等の遅れをとることなく、地域を知っている地域工務店が様々な災害対応アイディアを建て主に向けて提案できるよう、事例の収集を行い、エビデンスを付加して公表し、各々の地域で活用いただけるものを提示する。
今年度は、初年度に収集した会員各社の災害対応アイディアについて、検証、計算、実験、ヒアリングなどを行い提案内容のエビデンスの充実を図る。また、講師を招いてさらに有用な情報の収集も行う。
委員会:年6回(奇数月第3水曜日1400~)開催予定 基本的にZoom利用
令和3年5月19日、7月21日、9月15日、11月17日、令和4年1月19日、3月16日
上記委員会中下記3回については、検証及び情報収集
- 対策案に係る素材等の調査2回(集成材等木材、断熱材)
- 内部勉強会 災害対応に関する勉強会(オープンセミナーとするか要検討)
- 根拠算定(浮力等の計算等)
- 解説図や納まり図の作成
活動報告
令和3年7月21日 委員会を開催いたしました
豪雨水害に備える取り組みとして「洗える家」を見学しました。設計内容について伺った主な内容は下記の通りです。
・敷地は浸水想定区域3.0~5.0m。
・流れてきたものを防ぐ効果を期待して敷地をブロック塀で囲う。
・地盤面は道路から約300㎜上にあり、基礎高さ700㎜なので実質1m以下の浸水は、建物中に水を入れない。
・浸水1mまでは無被害になるように、エアコンの室外機やメーター類、ジョイントボックス、給湯器等は基礎より上に設置。
・建物に働く浮力を考慮し、一定以上の浸水からは建物内に水を入れる。
・入った水は基礎耐圧版に設けた釜場からポンプで排水する仕組。また基礎側面の一部に穴を設けて、そこからも排水。
・壁の天井際に設けたスリットから壁体内に水を入れ洗い流す。
・壁体内や床を洗い流した水は床下に流れ、基礎の釜場等から排水。
・浸水を想定して1階の部分の断熱材は、スタイロフォームを使用。
・石こうボードと内装材ははがして廃棄。
・洗浄後は小屋裏の空気を床下まで導入する送風システムで床下や壁体内を乾燥させる。
令和3年5月19日 委員会を開催しました。
災害対応住宅研究委員会第1期報告案について協議しました。
被災前の施主への説明内容について、
自宅近くにある避難場所と安全な避難経路を確認する旨を
追記することになりました。
各市町村では、あらかじめ災害時の避難場所を定めています。
避難勧告や避難指示が出たときには、
速やかに避難場所に移動できるよう、
市町村のホームページや、配布しているパンフレットなどで、
あらかじめ位置などを確認しておくことが大切です。
洪水への対策案については想定するリスクレベルを
床下、床上、それ以上等に分けて提案する必要があるとの
意見がありました。
レベルに応じた被害を想定し、
建築でどこまで対応できるのかを明確化し、
被害の最小化を図るための対策を検討します。