委員会・部会活動報告Report

活動報告

令和4年5月17日 委員会を開催しました

岐阜県立森林文化アカデミー教授の辻充孝先生をお招きして、「基礎断熱計算 省エネ法R4年度の変更点」ついてお話しいただきました。概要は以下のとおりです。

・現在の基礎断熱計算方法は5つです。①基礎形状によらない値を用いる方法、②定常二次伝熱計算の代表的な値を用いる方法、③任意認定に係る算定法はR3.4に実装され、R4.4に性能が良くなる方向に一部変更された。④簡略計算法、⑤詳細計算法は従来から変更ない。

・①②③の線熱還流率Ψ値は地際のみ(基礎の40㎝程度ある立ち上がり部分の熱損失は含めないため、別途計算して足し合わせる必要がある)なのに対して、④⑤は立ち上がりも含めた線熱還流率Ψ値となっている。

・①土間床上端が地盤面より高い場合、外周部の線熱還流率Ψ値は0.99W/mk(R4.4の変更で1.57→0.99W/mkに性能アップ)。

・②立ち上がり部分の熱抵抗値、ベースの熱抵抗値、折り返し寸法を用いて早見表から値を求める。R4.4の変更で全体に性能アップ(無断熱で5割向上~しっかり断熱で2倍程度に向上)。

・③建築研究所で公開しているWEBプログラムを用いて計算。ただし建築研究所の技術情報より、「当面の間は有識者等の専門家又は専門機関に認める範囲内で用いることができる」とされ、住宅性能評価・表示協会のガイドラインによるとWEBプログラムの使用の可否は審査機関による、とされている。

・基礎形状や断熱範囲の条件を変えて①~⑤の計算結果を比較した結果、従来の詳細法は性能が良く出る傾向があり、新しい計算法の方法②③の値がより実際に近い値と考えられる。

・土間の中央部分から熱は逃げており、それを反映させたのが今回の新しい計算法である。実際の温熱性能は基礎底盤部分からの熱損失が大きく影響しているので、基礎断熱を行う場合は底盤にもしっかりと断熱施工をすることが必要。